ソーダストリームのガスシリンダーの圧力はどれぐらいか?
ガスシリンダーの圧力は?
自分のメモも兼ねて書き残す.
ソーダストリームは炭酸ガスの入ったガスシリンダーによって動く.
ではこのガスシリンダーの圧力はいかほどか?
液化炭酸ガスボンベのボンベ内は通常, 気液平衡状態にある.
したがって, 炭酸ガスの状態図で蒸気圧曲線を見れば良い.
上記を参照すると, 圧力は約22℃において5.9 MPaである. (但し後述の通り温度に大きく依存する)
これは, ソーダストリームだからこう, という話ではなく法定の充填定数1.34で充填した液化炭酸ガスボンベに共通することだ.
当たり前のようで, 間違った情報が多く見られたためここに記しておく.
念の為, Sodastreamが発行したSafty Data Sheetなるものにも圧力の記述がある.
これによると20℃で57.3 bar (=5.73 MPa)であり, 上述との合致が認められる.
つまりここから言えるのは, ミドボンをソーダストリームに直結したとしても, ボンベの大きさが違うだけで圧力は同じである, ということだ.(推奨はしない)
Quoraに寄せられた投稿によると, ソーダストリームはレギュレータを使わずボンベと水の入ったボトルを直接平衡に持っていくとのことだから, 直結するときにレギュレータを挟む必要も無い. (これが良いかどうかではなく, 純正と同じ条件であるという意味)
ミドボンをソーダストリームに繋ぐことの問題
ただし, 何も問題がないのか? というとそうでもなく, ミドボンの元栓を開けたままにするとソーダストリーム側からリークが発生するという報告がある.
これは予想になるが, ガス排出時のメカニズムが純正シリンダーと異なるからではないからだろうか.
純正シリンダー使用時は, 本体のボタンを押すことでシリンダー上部のパーツ(画像中央, 白い丸の部分)が下に押し下げられ, それによってシリンダの弁が下に押されガスが放出される.
ボタンを離した際には, 白い丸の部分が戻り流路が閉ざされるわけだが, ここで重要なのは勝手に戻るわけではない, ということだ.
ボタンを離すとシリンダーの弁が閉じようとして上がり, 弁に押される形でこの白い部分が引っ込む.
従って, 例えばミドボンをホースで直結した際には, この白い部分を上に押し戻す力が無くなってしまう.
実際にはボンベの圧力により戻るのかもしれないが, パッキンを直接押し付ける力は無いので, 隙間が生まれてリークとなる可能性があるのではないだろうか.
そのため, 個人的には使用するたびにミドボンの元栓を締めることをオススメしたい.
ちなみにライフハックとして, 元栓を開けたあとソーダストリーム本体のボタンを押す前に, 元栓を締めてしまってからボタンを押すと, ホース等にある残留ガスで炭酸が丁度よい強度になるという投稿もあった.(真偽不明, 未検証)
ミドボンの危険性
ところで室温で6MPa程度ということだが, 温度が上昇すると急激に圧力が上昇しそのうち超臨界状態となる.
ミドボンには圧力上昇によるタンクの損傷を防ぐため, 一定の圧力で破断してガスを放出する安全弁が装着されている.
保有しているものについていたのはWP19.6Mというタイプで, 16.7MPa~19.6MPaの範囲で作動する弁だそう. (こちらを参照)
古いタイプは15.7MPaで破断し, これは47℃のときの圧力に相当するということだ.
ミドボンは40℃以下で運用することになっており, 夏場は特に気をつけたいと思う.
Switchbotの温湿度計を使っているが, 設定した温度でアラートを発することができるため有効活用したい.